2022年10月30日日曜日

「Science in Progress 」は来年1月発売されます



Science in Progressが来年1月金星堂から発売されることになりました。

これは2年前の「Science at Hand」に続く、私にとっては3冊目の英語の教科書になります。

(ちなみに1冊目は朝倉書店から2017年に発売された「化学英語30講」です。)

金星堂では新刊本のオンラインセミナーを開催しており、私は学芸大学の高山芳樹先生とご一緒に11月13日(日)のセミナーに登壇します。

お申し込みは金星堂オンラインセミナーから


2022年3月22日火曜日

オンライン授業:リスニングの練習「はじめの一歩」を公開しました


コロナで大学の授業がオンラインになったことがきっかけで

宮本惠子の科学英語(キャッチフレーズは「もっと英語が好きになる

というウェブサイトを立ち上げたのはもう2年も前のことになりました。

ここでは「オンライン授業」というタイトルで10分程度の文法の解説ビデオを掲載しています。

久しぶりにオンライン授業の第10講を本日アップロードしました。

リスニングの練習「はじめの一歩」です。

何度も録音しなおした割に完成度が今ひとつで申し訳ありませんが、リスニングの力を高めることに興味のある方に聞いていただければ嬉しいです。

オンライン授業を聞く

2022年1月26日水曜日

金星堂のセミナーの動画がアップロードされました

1月16日に行われた「科学英語教材の活用方法」と題したオンラインセミナーの動画がアップロードされました。 私の「Science at Hand」の紹介ページからご覧いただけます。


https://www.kinsei-do.co.jp/books/4103/

2021年12月8日水曜日

金星堂のオンラインセミナーに登場します


みなさまの中に Science at Handという書籍をご存知の方はいらっしゃるでしょうか?

これは、スミソニアン誌ウェブサイトに掲載されているSmart Newsの記事をもとに、科学英語特有の文法の解説や問題演習などを加えた、科学英語の教科書です。

昨年の1月に語学図書出版社の金星堂から発売され、昨年、今年と私自身も大学の科学英語の授業で使ってきました。

さて、来年1月16日、英語の先生向けに「科学英語教材の活用方法」と題したオンラインセミナーが行われることになり、私も登壇させていただくことになりました。

その他には「Inside Science」を執筆された東京理科大学の松本和子先生、「Science fo Fun」を執筆された近畿大学の服部圭子先生がご講演なさいます。

教科書に込めた思いのほか、実際の教室での実施例などもお伝えする予定ですので、科学英語というジャンル、また科学英語教材の効果的な活用方法などにご興味のある先生におかれましては、下記のウェブサイトよりお申し込みくださいますようご案内申し上げます。

https://www.kinsei-do.co.jp/events/

質疑応答の時間なども用意してありますので、活発な意見交換などができれば、大変うれしく思います。


2021年9月14日火曜日

地球磁場を利用して渡りをする鳥の秘密に迫る!2021年8月4日付け60-second scienceより


ヨーロッパコマドリ
ヨーロッパコマドリ

長い距離を移動する渡り鳥の体内には磁気コンパスがあるのではないかという考えは以前より存在し、最近では、網膜に存在する青色光受容体「クリプトクロム(cryptochrome)」を通じて鳥が地球の磁場を感知しているのではないか、とする研究も発表されています。

このほどnatureに発表された研究によれば、渡をする鳥(ヨーロッパコマドリ)のゲノムからバクテリアを使って作り出したクリプトクロムに青色の光と同時に磁場を当てると、その強度によって2種類の競合する化学反応が生じることがわかりました。そこから先はまだ完全に明らかになっていませんが、化学反応の結果生じる形状の異なるタンパク質が細胞内で他のタンパク質と相互作用することで、鳥は磁場を「感知」するのではないか、とのことです。

その他、渡りをしない鶏などと比べると渡りをするヨーロッパコマドリのクリプトクロムはより磁場に対する感度が高かったこともわかったのでした。


さてここでクイズです。

1)オルデンバーグ大学のモリッツェン博士は渡り鳥は役立つものならなんでも利用する、と語っていますが、次の中で博士が言及していないものはどれ?

a) 星(star)    b) 太陽    (sun)     c) 匂い    (smell) d) 目印 (landmark) e) 風(wind)

2)最後にインタリアータさんは、今回の実験は鳥の体外(つまり試験管内)で行われたものだが、将来は実際に鳥の体内で行えることを、そして本当の・・・を手に入れることを科学者たちは希望している、と語っています。言葉遊びになっているこの・・・に入る言葉は何?

答えはこのページの下に。


最後にSongbird(鳴禽類)と言われるEuropean robinの鳴き声をどうぞ。

ヨーロッパコマドリの鳴き声














解答

1)e) 風(wind)
2)bird's eye view(鳥瞰図、全景)

2021年9月8日水曜日

天敵不在のオオヒキガエルのオタマジャクシは大きいものが小さい仲間を食べる!ー2021年9月1日付けSmartNewsより


Cane toad tadpoles(オオヒキガエル) (Froggydarb via Wikicommons under CC BY 3.0)

オオヒキガエル(cane toads)は1935年、害虫退治の目的でオーストラリアに持ち込まれました。イボに覆われ、まゆげのような突起のある、この両生類の皮膚には毒があり、口に入る大きさであれば、ネズミから鳥までなんでも食べてしまい、天敵がいません。やがて、侵入生物種である彼ら自身が有害生物になってしまいました。

さて、他の動物に捕食されることのないオオヒキガエルは、個体数を低く維持するために、おたまじゃくしが共食いをします。小さなおたまじゃくしは、なんとか食べられないための対抗手段を考えました。つまり、大きい仲間の餌食にならないように、小さくひ弱である期間を短くしようと、なるべく早く成長するのです。この研究結果は、Proceedings of the National Academy of Sciencesに発表されました。

故郷である南アメリカに住むオオヒキガエルでもオタマジャクシの共食いはすでに観察されていましたが、オーストラリアに住むオオヒキガエルの方がより頻繁に行われることがわかりました。

そして、食べられてしまう危険により晒されているオーストラリアのオタマジャクシの成長速度は南アメリカのオオヒキガエルと比べるとずっと速かったのです。

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2021年8月30日月曜日

イカの記憶力は年と共に衰えない、という不思議!ー2021年8月20日付けSmartNewsより

今月イギリスの学術誌Proceedings of the Royal Society B:Biological Sciencesに発表された研究によれば、common cuttlefish (モンゴウイカ)の記憶は歳をとっても衰えないことがわかりました。

モンゴウイカの老体も老化現象(筋肉の衰えや食欲の減退など)は示すのですが、記憶力については若者並み。「年とともに記憶が衰えない動物」の最初の報告例になりました。

論文を読む

体の大きさの割に大きな頭脳をもつイカは無脊椎動物(invertebrate)の中ではもっとも知能が高いとされており、科学者の研究によれば、これまでに、迷路やパズルを解いたり、さらには、目の前のあまりおいしくない食べ物は見送り、我慢することで、後にもっと美味しい食べ物を手に入れるという訓練もできることがわかっていました。

今回の研究で実験に使用されたのは老若含めて24匹のモンゴウイカ。美味しさの異なる餌2種類と白と黒に塗り分けた領域を使った記憶力テストで、老体は若者と同様の記憶力を示しました。

が、その記憶力にも限界があり、死ぬ2、3日前になると記憶力も学習能力も大きく下がるのです。

実は、イカが生殖活動をするのは寿命が尽きる前なのです。そこでこの記憶力の良さはいつ、どこで、だれと交接したかを覚えている(ひいては自分の遺伝子をより広くより遠くまでばらまく)のに役立っているのではないか、と研究者らは考えています。

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